PESのRIP SLYME脱退理由と確執の真相|いじめ疑惑と現在の姿
日本のヒップホップシーンを軽やかなポップネスで塗り替え、平成の音楽カルチャーを牽引したラップグループ「RIP SLYME(リップスライム)」。そのメロディアスなフローと卓越したソングライティングで中核を担っていたMCのPESが、グループを正式に去っていた事実が明るみに出た際、音楽界には激震が走りました。
表向きの華やかなヒット曲の裏で、メンバー間に何が起きていたのか。なぜ2017年の脱退から公表まで約4年もの空白期間が存在したのか。SNSでの告白、表面化した深刻な確執といじめ疑惑、そして3人体制での再始動とPESの現在地まで、報道各社の取材記録や本人の一次発言をもとにその全貌を解き明かします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:PESは2017年9月にすでに脱退していたが、事務所やグループの意向により約4年間その事実が伏せられていた。
- 要点2:脱退の引き金は単なる音楽性の相違ではなく、長年にわたる精神的軋轢、疎外感、そして修復不能に陥ったメンバー内の人間関係にある。
- 要点3:現在はRYO-Z、ILMARI、DJ FUMIYAによる3人体制のRIP SLYMEと、完全独立して独自の音楽性を追求するPESとで完全に道が分かれている。
【真相解明】PESがRIP SLYMEを脱退した理由と空白の4年間
RIP SLYMEの楽曲において、キャッチーなサビのメロディメイクや繊細なリリックの多くを手掛けていたPES。彼がグループを離れる決断を下したのは2017年9月のことでした。しかし、この事実が世間に公表されたのは、それから4年以上が経過した2021年11月1日、PES本人の公式サイトおよびSNSを通じてでした。
PESが明かした脱退理由は、単なる方向性の違いといった紋切り型の言葉では片付けられない深刻なものでした。公式声明の中でPESは、2017年9月にグループを脱退したこと、そしてその決定に至るまでに「精神的な苦痛を伴う出来事」が重なり、グループ活動を継続することが心身ともに不可能な状態へ追い込まれていたことを告白しています。
なぜ4年間も脱退が隠蔽に近い形で伏せられていたのか。その背景には、当時の所属事務所やグループ側のマネジメント方針がありました。関係者の証言や当時の報道を総合すると、グループのブランド価値維持やスポンサー契約、さらには活動休止状態からの再建を模索する運営サイドの思惑により、PESの正式な離脱アナウンスが見送られ続けた経緯が浮かび上がります。
PES本人は何度も公式な発表とファンへの説明を求めていたものの、対話の機会すら十分に与えられず、実質的に「放置」された状態が続いていました。この不誠実な対応こそが、のちに決定的な決裂とネット上での告発劇を招く最大の火種となったのです。

インスタ告発の生々しい現場|RYO-Zらへのコメントと「いじめ疑惑」
水面下に沈んでいた確執が白日の下に晒されたのは、2021年10月8日のことでした。メンバーのRYO-Z、ILMARI、DJ FUMIYAの3人がインスタライブを実施し、YouTubeチャンネルの開設と活動再開の兆しをファンに向けて配信していた最中、突如としてPES本人の公式アカウントからコメントが連投されたのです。
画面に流れたPESの生々しい言葉は、リアルタイムで視聴していたファンを凍りつかせました。
「足を向けて寝られない」「20年足を引っ張ってきた」「思ってもないことばかり言う」「本当のことを話してください」「もう相手にしないでください」——。
冗談やプロレス的な演出ではないことは、その鬼気迫る文脈から誰の目にも明らかでした。その後、PESは自身の公式サイトで長文のステートメントを発表。そこで言及された「いじめ」や「嫌がらせ」とも受け取れる過酷な処遇が、世間に巨大な衝撃を与えました。
PESの手記によると、グループ内での発言権の剥奪、意見の完全な無視、人格を否定するような言動が日常的に存在していたとされます。とりわけ、グループのフロントマンでありリーダー格として振る舞っていたRYO-Zとの関係性の冷え込みは決定打となりました。クリエイティブ面でグループを牽引していたPESに対し、主導権争いやグループ内の力関係による精神的な圧迫が長期間にわたって続いていた実態が浮き彫りになったのです。
これに対し、残されたメンバー側は後に動画やコメントを通じて謝罪の意を表明したものの、具体的にどのような言動があったのかという詳細な説明や反論は行われませんでした。この沈黙が結果として、ファンの間で「いじめ疑惑」を事実として決定づける要因となってしまいました。
【客観データ比較】全盛期・休止期・現在における活動実態の変遷
RIP SLYMEの全盛期から活動休止、そしてPES不在の再始動に至るまでの歴史的な推移と、現在の各陣営の活動実態を整理しました。
| 項目 | 詳細・数値データ | 一般的な基準・相場 | 編集部の見解・評価 |
|---|---|---|---|
| 全盛期(5人体制)の実績 | 日本武道館公演、アルバムミリオンセラー、NHK紅白歌合戦出場(2002年) | メジャーヒップホップグループの頂点 | PESのメロディアスなフックが商業的成功の最大の原動力だった。 |
| 脱退から公表までの期間 | 約4年2ヶ月(2017年9月脱退 → 2021年11月公表) | 脱退発表は通常即時〜数ヶ月以内 | 異例の隠蔽期間であり、PES側の不信感を決定的に決定づけた要因。 |
| 現在のRIP SLYME(3人体制) | RYO-Z、ILMARI、DJ FUMIYAで活動。フェス出演、客演を迎えた楽曲リリース | 往年のネームバリューを活かした再結成活動 | ライブ動員力は維持するも、かつてのポップな作曲力に課題を残す。 |
| PESの現在の活動体制 | ソロアーティスト、楽曲プロデュース、ブランド運営、客演参加 | インディペンデントなクリエイター活動 | 商業的規模を追わず、自らの表現の純度と精神的平穏を重視している。 |
一般に知られていない盲点とネットの誤解|「SUの不倫」だけが原因ではない
世間一般で広く信じられている誤解の一つに、「RIP SLYMEの活動休止はメンバーSUの女性スキャンダルがすべての原因である」という言説があります。
確かに2017年4月に報じられたSUの不倫疑惑は、グループのレギュラー番組降板やイベント出演キャンセルを引き起こし、対外的な活動停止の直接的なトリガーとなりました。しかし、それは長年蓄積していた内部崩壊のマグマが噴出する最後の一撃に過ぎませんでした。
取材データや当事者たちの発言を丹念に時系列で照合すると、SUのスキャンダルが発生する遥か前から、グループ内のパワーバランスと人間関係は修復不可能なレベルまで軋んでいました。楽曲制作における負担の偏り、ギャランティや権利関係をめぐる意見対立、そして何より「仲間内ノリ」が巨大ビジネス化していく過程で生じたコミュニケーションの断絶です。
ファンが抱いていた「幼馴染のような仲良し5人組」というパブリックイメージそのものが、末期にはPESにとって逃げ場のない檻となっていました。外的なトラブルがグループを壊したのではなく、内側の信頼関係がとっくに崩壊していたからこそ、トラブルを機に一気に空中分解したというのが取材から導き出される客観的な実態です。
【実態検証】3人体制の評判とファンの分断|ネットの反応に見る複雑な現在地
2022年以降、RYO-Z、ILMARI、DJ FUMIYAの3人で本格始動した新生RIP SLYMEに対しては、音楽シーンおよびファンの間でも極めて二極化した評価が下されています。
リアルなリスナーの反応を検証すると、ポジティブな側面としては「青春時代のサウンドを再びフェスやライブで浴びられる喜び」「DJ FUMIYAのビートメイキングの切れ味は健在」といった声が根強く存在します。新しい客演ボーカルを迎えたフェスでのアクトは、往年のファンを歓喜させていることも事実です。
一方で、SNSやコミュニティサイトでは極めて厳しい批判や哀愁の声が絶えません。
「PESのフック(サビ)がないRIP SLYMEは、別のバンドを見ているようだ」
「過去のヒット曲を3人で歌う姿を見ると、どうしてもPESの告白が脳裏をよぎって手放しで楽しめない」
「いじめ疑惑に誠実に向き合わないまま再始動したことにモヤモヤが残る」
PESが担っていた「ポップセンス」と「音楽的骨格」の喪失は、グループの作品性に想像以上の影を落としています。現在の3人体制は、懐メロとしての熱狂を維持しつつも、かつてのようにカルチャー全体を動かす熱狂を取り戻すには至っていないのがシビアな現実です。
【プロの結論】クリエイティブ集団の崩壊に見る「同調圧力」と「心理的バウンダリー」
社会心理学および組織論の観点からこの事態を分析すると、RIP SLYMEの分裂は「親密な仲間集団(インフォーマルグループ)が商業的成功を収めた際に陥る典型的な機能不全」と言えます。
ストリートカルチャーや部活動の延長線上で結成されたグループは、初期においては「強い結束力(コヒージョン)」が最大の武器になります。しかし、規模が拡大し、メンバー間で能力の偏りや人生観の違いが生じたとき、健全な組織であれば「契約」や「心理的バウンダリー(境界線)」を引き直さなければなりません。
RIP SLYMEの場合、その境界線が引かれないまま、「昔からのノリ」「グループ内の力関係」という名の同調圧力が温存されました。その結果、繊細なアーティスト気質を持ち、楽曲の重責を背負っていたPESに対し、無自覚な精神的抑圧が集中したと分析できます。
自らの尊厳を守るためにグループを離脱したPESの選択は、一人の人間が自己防衛のために引いた必然の境界線であり、クリエイターが精神的な自立を果たすための痛切な通過儀礼だったと言えるでしょう。
【プロの結論】これからのRIP SLYMEとPESの作品を楽しむための判断基準
過去の美しい思い出と生々しい確執の間で揺れるリスナーは、今後どのように彼らの音楽と向き合えばよいのか。編集部では以下の判断基準を提案します。
【現在の3人体制のRIP SLYMEがおすすめできる人】
・フェスやイベントで、往年の名曲やヒップホップビートで無条件に盛り上がりたい人
・グループの人間関係の裏側と、提示されるエンターテインメントを完全に切り離して消費できる人
・新体制ならではの多様なアーティストとのコラボレーションや新しい挑戦をフラットに応援したい人
【ソロとしてのPESを追うべき・慎重になるべき人】
・RIP SLYME特有のメロウで内省的なリリックや、コード感豊かなメロディを何より愛していた人
・クリエイター個人の誠実さや精神的なメッセージ性を重視して作品を聴きたい人
・メンバー間の確執や当時の出来事に強いショックを受け、3人のステージを素直に受け入れられない人

【pes リップ スライム】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:PESがRIP SLYMEに戻る可能性は今後ありますか?
A1:復帰の可能性は極めてゼロに近いと考えられます。PES本人が公式声明で「二度と関わりたくない」という趣旨の強い意思を表明しており、過去の人間関係によるトラウマや不信感は決定的なものです。現在はお互いに完全に独立した道を歩んでいます。
Q2:PESと他のメンバー(RYO-Z、ILMARI、FUMIYA)は現在和解していますか?
A2:公式な場での和解や対話の成立は報告されていません。2021年の騒動時にメンバー側からの謝罪表明はあったものの、個人的な関係修復や対話の場が持たれたという事実はなく、法的な関係の清算を含め、現在も接触を断った状態が続いているとみられます。
Q3:PESの現在の活動内容はどこでチェックできますか?
A3:PESは現在、ソロアーティストとして自身のレーベルやプロジェクトを通じて楽曲を精力的にリリースしています。また、他アーティストへの楽曲提供やプロデュース、アパレル・アートワークの展開など、マルチな創作活動を行っています。最新情報は本人の公式InstagramやX(旧Twitter)、公式ウェブサイトで確認可能です。
まとめ:それぞれの道へ進んだ才能の現在地
平成の音楽シーンを鮮やかに彩ったRIP SLYMEの足跡は、日本のポップミュージック史から消えることはありません。彼らが残した名曲の数々は、今なお色褪せない輝きを放っています。
しかし、その眩い光の裏には、ひとりの卓越したクリエイターが長年耐え忍んだ深い苦悩と犠牲が存在していました。2017年の脱退から2021年の告発を経て、5人が揃う奇跡を再び見ることは叶わなくなりましたが、それはPESが自らの人生と音楽的誠実さを取り戻すために不可欠な決断でした。
エンターテインメントとしての祝祭空間を守り続ける3人のRIP SLYMEと、インディペンデントな環境で自らの純粋な音楽を探求し続けるPES。別々の道を歩み始めたそれぞれの表現に、それぞれの視点で耳を傾けることこそが、リスナーにできる最も誠実な向き合い方なのかもしれません。 (出典: pes リップ スライム(Yahoo!ニュース))